この記事について
この記事では RigidbodyのInspector上の設定項目 を解説します。
摩擦抵抗や重力の扱い、isKinematic などのチェックボックスの意味を知ることで、スクリプトを書かなくても物理挙動を調整できるようになります。
この記事でわかること
- Rigidbodyとは何か
- Inspectorで設定できる各パラメータの意味
- 摩擦抵抗(Drag / Angular Drag)の違い
- isKinematicの役割
※ Colliderについては以下のサイトを参考にしてください。
UnityのRigidbodyとは?
Rigidbodyはオブジェクトに物理挙動(重力・衝突・加速度)を与えるためのコンポーネントです。
CubeやSphereなどにアタッチすると、落下や衝突が自然に再現されます。
Rigidbodyの設定方法
- Hierarchyでオブジェクトを選択
- InspectorでAdd Component → Rigidbodyを追加(今回は2Dは省略)

Rigidbodyの設定項目(Inspector)

Mass(質量)
- オブジェクトの重さを表します。
- 値が大きいと衝突時の押し返しや加速しにくさが増えます。
Drag(線形抵抗)
- 移動に対する「空気抵抗」。
- 値を大きくすると速度がすぐに落ちる。
Angular Drag(角度抵抗)
- 回転に対する抵抗。
- 値を大きくすると回転が止まりやすくなる。
Use Gravity
- ON:重力の影響を受けて落下する。
- OFF:重力の影響を受けない。
Is Kinematic
- ON:物理シミュレーションの影響を受けない。
- Transformをスクリプトやアニメーションで直接操作する時に使う。
- OFF:通常の物理演算に従う。
Interpolate
- 物体の移動を補間して「カクつき」を軽減する設定。
- None:補間なし(デフォルト)
- Interpolate:前フレームから補間
- Extrapolate:次フレームを予測して補間
Collision Detection
- 高速移動するオブジェクトが「すり抜け」しないようにする設定。
- Discrete:通常(低負荷)
- Continuous:高速移動する小物体向け
- Continuous Dynamic:高速移動する大物体向け
- Continuous Speculative:最も正確だが重い
Constraints
- 移動や回転を制限する。
- 例:X軸の移動を固定、Y軸の回転を固定など。
- キャラクターの動きを制御するときによく使う。
Rigidbodyを物理挙動で動かす
Rigidbodyを用いて物理挙動をスクリプトで制御できます。以下の記事を参考にしてください。
まとめ
- Mass:重さ
- Drag / Angular Drag:摩擦抵抗(移動・回転)
- Use Gravity:重力の有無
- isKinematic:物理演算を使うかどうか
- Interpolate:動きの滑らかさ調整
- Collision Detection:すり抜け防止
- Constraints:動きや回転の固定