使用環境
本記事は以下のバージョンを使用しています。
・Unity Hub:3.12.1
・Unity Editor:6000.0.37f1
Build Profiles(Build Settings) とは?
ピッグダディ
さて今日は、「UnityでiOSアプリをビルドするためのBuild Profiles(旧Build Settings)」について解説するよ。
iOS開発でよくつまずく部分だから、しっかり押さえておこう。
ピッグボーイ
それって「Switch Platform押しても何も起きない」とか「Xcodeに書き出したらエラーが出る」ってやつ?
ピッグガール
あー、それ何度も経験しました…いつも不安になります。
ピッグダディ
今回はUnity 6で検証済みの手順とポイントをわかりやすく解説するから、Xcodeビルドエラーも防げるようになるよ。
※ちなみにここからは「Build Profiles」で統一するね!
この記事でわかること
UnityでiOSアプリを正しくビルドするためには、以下のステップが必要です:
- Build Profiles画面のPlatformsでiOSに切り替える
- 必要なシーンをScenes Listに登録
- Run in Xcode as を選択する
- Platform Settingsの設定は用途に応じて調整
- 正常に書き出せないときは再Switch PlatformやEditor再起動で改善されることもある
これらを押さえることで、Xcode側でのビルドエラーも大幅に減らせます。
iOSビルドの前提:UnityバージョンとMac環境の準備
- Unityバージョン: 本記事では6000.0.37f1で確認済みです。
- OS環境: iOSビルドはMac + Xcode環境が必須。
※Windows単体では最終的なビルド・App Store申請はできません。 - iOS Supportモジュールの導入: Unity HubのAdd Modulesから「iOS Build Support」を事前に追加してください。
Build Profilesの基本構成
開き方
Unityメニューから
File > Build Profilesを選択
基本構成

iOSプラットフォームへの切り替え(Switch Platform)
操作手順
- 左側の「iOS」を選択
- 「Switch Platform」をクリック

注意点
- 数分かかることがあります(特に最初の切り替え)
- エラーが出る場合はUnityの再起動や再インポートで解決することもあります
Scenes List:シーン登録の注意点
- 最初に起動するシーンは上から順に読み込まれる
- シーンファイルが Assets/Scenes/ にあるか確認

Platform Settingsの選択
Run in Xcode as
- Debug:デバッグビルド(ログ出力やエラー情報あり)。開発中や検証用
- Release:本番用ビルド(最適化されたコード)。App Store提出や配布用はこちら

Compression Method
- Default:最適な圧縮方法を自動で選択。基本はこれでOK
- LZ4:高速圧縮・解凍。開発時のビルドが早くなる
- LZ4HC(高圧縮):高圧縮率(High Compression)。ファイルサイズを小さくしたい場合に選択。ただしビルド時間は長くなる

Development Buildなどのチェックボックスの意味

チェック項目 | 説明 |
---|---|
Development Build | 開発用ビルド。ログ出力やデバッグ情報を含むビルドを生成 |
Script Debugging | C#スクリプトの実行中デバッグ(ブレークポイント設定、ステップ実行など)を可能にする |
Autoconnect Profiler | ビルド起動時にUnity Profilerを自動で接続する設定 |
Deep Profiling Support | Profilerで関数単位の詳細な呼び出し履歴やメモリ使用状況を記録 |
リリース時にはすべてOFFにするのが基本。
よくあるビルド失敗とその対策
症状 | 原因と対策 |
---|---|
Buildボタンがグレーアウト | iOS Supportが未インストール |
Switch Platform後にクラッシュ | 一度Unityを再起動 or Libraryフォルダを削除 |
iOSで真っ黒画面 | 最初のシーンが登録されていない/ロードに失敗している |
Xcode側でシンボルリンクエラー | Libraryキャッシュを削除して再ビルドすると改善することもあります |
まとめ
UnityでiOSアプリをビルドするためのBuild Profilesは、たった数分の設定でその後の開発効率・リリース成功率を大きく左右します。
特に大事なポイントは以下の5つ:
- iOSプラットフォームへの切り替えを忘れない
- 必要なシーンを正しく登録する
- Run in Xcode asはリリース時は「Release」を選択する
- Development Build系のチェックは検証中のみ
- ビルド失敗時は、再起動やLibrary削除で改善できることもある
本記事はここまでになります。もし、ビルドで困ったことがあれば本記事を再度見て解決していただけると幸いです。それでは、安定したiOS開発をしていきましょう!